アウトドアギアの中でも特に嵩張る「シュラフ」
パッキングで邪魔になるけど、コンパクトなシュラフにすることで寒い思いをするのは嫌ですよね。
僕も今まではキャンプ用に購入した冬用シュラフを使用していましたが、本格的に登山泊に挑戦するため軽量コンパクトでありながら暖かい山岳用シュラフを探していました。
そしてたどり着いたのが、SEA TO SUMMIT・スパークシリーズ!
結果としては、買って大正解!もっと早く買えばよかったとさえ思える逸品でした。
今回は実際に夏の登山泊で使用したうえで、スパークシリーズの特徴や使用感をレビューしていきます。
登山用に求められるシュラフの特徴
何かと荷物が増えてしまうテント泊登山では、シュラフもできるだけ軽くてコンパクトなものがいいですよね。
登山用の寝袋は「夏の低山向け」「夏山から冬の低山まで」など、寝袋を使用する季節や環境によって種類が分けられています。
そのため、種類が多く選ぶのに迷ってしまうと思いますので、まずは選ぶ基準を大きく2つに分けて紹介します。
対応シーズン
まずチェックしなければならないのが「使用可能な温度」です。
どの寝袋でも快適に過ごすことができる温度が設定されているので、使用する季節や環境に合わせて寝袋を選びます。
◆夏用
他のシーズンと比べて保温性を必要としないため、軽量コンパクトです。
目安となる快適温度は15℃前後。
◆3シーズン用
春から秋にかけて対応できる汎用性が高さが特徴です。
どの寝袋を買えばいいのかわからない、初めて寝袋を買うような場合は3シーズン用がオススメです。
目安となる快適温度は5℃前後。
◆冬用
他の寝袋と比べると圧倒的に中綿の量が多く、気温が氷点下まで下がる厳冬期にも対応できます。
目安となる快適温度は−5℃以下。
素材
素材は「ダウン」と「化学繊維」の2種類があります。それぞれ特徴を見ていきましょう!
◆ダウン
コンパクトで保温力が高く、寝心地も優れています。
しかし、水に弱く湿気を含みやすいうえ、乾きづらいという特徴があります。価格も化学繊維に比べ高めです。
◆化学繊維
ダウンに比べ、保温力が低くてかさばる、寝心地が劣るなどのデメリットがありますが、水に強く湿気を溜め込まなかったり、価格が安いなど優れた点もあります。
素材については、登山の目的やスタイルによって選択が分かれますが、個人的にはパッキングに優れたダウンをオススメします。
軽いのに暖かい!SEA TO SUMMIT「Spark」シリーズ
そんな登山用のシェラフですが、今回紹介するのはオーストラリア発のアウトドアブランド、「SEA TO SUMMIT」のスパークシリーズです。
スパークシリーズ ラインナップ
スパークシリーズは、スパークSp0からSpⅣまで5つの商品がラインナップされています。
それぞれ「コンフォート温度・リミット温度・エクストリーム温度」が設定されているので、自分が使用する季節や環境に合わせたシュラフを選択をすることができます。
◆コンフォート温度(快適温度)
寒さに耐性のない人が寒さを感じることなく過ごせる温度
◆リミット温度(限界温度)
寒さに耐性のある人がなんとか寝られる温度
◆エクストリーム温度(極限温度)
女性が膝を抱えるほど丸まって6時間まで耐えられる温度
商品名にSP0〜Ⅳのアルファベットと数字がついているのが今回紹介するスパークシリーズ。
一方、商品名にFm0〜Ⅳとアルファベットと数字がついているのはフレームシリーズで、女性向けに設計されたモデルとなっています。女性モデルは肩周りが狭く、腰回りはゆとりを持たせ広めに再設計されています。
モデル名 | スパークSp0 | スパークSpⅠ | スパークSpⅡ | スパークSpⅢ | スパークSpⅣ |
---|---|---|---|---|---|
重量 | 225g | 350g | 505g | 665g | 880g |
ダウン量 | 100g | 180g | 300g | 430g | 620g |
コンフォート温度 | 14度 | 9度 | 4度 | -2度 | -8度 |
リミット温度 | 10度 | 5度 | -2度 | -8度 | -15度 |
エクストリーム温度 | -2度 | -9度 | -18度 | -26度 | -36度 |
収納サイズ(cm) | 9.5×13 | 11×16 | 13×19 | 15×26 | 18×26 |
バッフル構造 | シングルキルト | シングルキルト | 胴から上にボックスキルト | ボックスキルト | ボックスキルト |
バッフル形状 | 横型バッフル | 胴から上に縦型バッフル | 胴から上に縦型バッフル | 胴から上に縦型バッフル | 胴から上に縦型バッフル |
ドラフトチューブ | × | × | ○ | ○ | ○ |
フードドラフトカバー | × | × | ○ | ○ | ○ |
価格 | ¥34,870 | ¥43,560 | ¥53,570 | ¥62,260 | ¥74,690 |
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僕が持ってるのは汎用性の高いスパークSpⅡ!
3シーズン向けのスパークSpⅡ
軽量コンパクトでありながら、保温性を高めたスパークシリーズ。
スパークSpⅡは中間的なスペックとなっており、春先から晩秋まで幅広く使えるシュラフです。
真冬以外はスパークⅡで十分!
細かなギミックで冷気を遮断!
保温性が高く使い勝手のいいマミー型。ジッパーはスライダーを2個備え、換気や使い勝手に優れます。ジッパーの内側にはヒートロスを抑えるドラフトチューブが取り付けられています。
上部はボックス状の縦型バッフルを配置しダウンの移動とコールドスポットを排除
下部は縫いつぶしタイプの横型バッフルで軽量化
コンプレッションベルトによる優れた携帯性
ここまでは一般的なシュラフと同じです。畳まずにシュラフの端からグイグイと押し込みましょう。
シュラフが偏らないように均等に締め込むのがポイントです!
均等に締め込むことによって、片手サイズまで縮めることができました!
このサイズでリミット温度が−2℃とは驚きです。
パッキングで全く邪魔にならない!
実際に使用してみて
6月末に雲取山テント泊で使用してみました。
気温は10℃前後で、夜は風や雨が吹き荒れるバットコンディションでしたが、全く寒さは感じませんでした。
むしろ少し暑いぐらいで、ジッパーを少し開けて温度調節をしながら使うと快適に過ごせました。
寝心地はというと、シルクのような肌触りでとても寝心地が良かったです。
まとめ
以上、SEA TO SUMMITのスパークシリーズの紹介でした!
真冬以外の使用であれば、僕が使っているスパークⅡがとてもオススメです。
使用できる温度の範囲が広いので、初心者が最初に買うのはもちろん、冬用を持っていて使い分けができるシュラフを探している方にも最適だと思います。
夏の低山のみであればスパーク0、厳冬期の使用ではスパーク4など、使用状況に合わせて検討してみてください。
以下の記事では、登山で使用できる軽量コンパクトなテント「ローカスギア クフhb」を紹介しています。
今回紹介したシュラフ以外に、テントも非常に嵩張るギアですので、コンパクトなテントを検討している方は参考までに是非読んでみてください。
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