那須岳主峰の茶臼岳、寒風吹きすさぶ試練の山へ日帰り登山

那須岳、茶臼岳登山

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2024年10月20日、栃木県の最北端に位置する那須連山の主峰「茶臼岳」に登ってきました。

茶臼岳)ってどんな山…?

那須岳とは栃木県と福島県の県境に連なる那須火山群一帯の総称です。那須岳の主峰である茶臼岳(1915m)は今もなお白い噴煙を上げ続ける活火山。山頂は360度の大パノラマで、茶臼岳一帯の燃えるような紅葉が多くのハイカーを魅了してます。

今回は那須岳登山口▶︎峰の茶屋▶︎茶臼岳▶︎姥ヶ平▶︎那須ロープウェイ山頂駅▶︎山麓駅の周回コース。

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アクセス方法や駐車場もまとめているのでぜひ最後までご覧ください。

目次

那須岳(茶臼岳)に登った結論、難易度は?

茶臼岳は9合目までロープウェイが通っているため、本格的な装備なしでも山頂に登ることができます。

ただし、茶臼岳は風が特に強く吹く山として有名で強風時は難易度がガラッと変わります!

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当日は立つことも困難なほどの強風。手がしもやけになったり、目の前で人が吹き飛ばされたり…。舐めてかかると痛い目見ます!!

体力度難易度オススメ度
”今回紹介するコース”
魅力
  • 茶臼岳一帯に広がる圧巻の紅葉
  • 360度の大パノラマ
  • ロープウェイがあるので初心者でも安心
注意点
  • 風遭難の多い山域
  • 紅葉のハイシーズンは渋滞に注意

那須連山に広がる圧巻の紅葉

”牛ヶ首へと向かう登山道の紅葉”

例年9月下旬〜10月下旬に見頃を迎える茶臼岳の紅葉。まるで絵画のような紅葉の絨毯はまさに絶景です。

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紅葉を見るために那須岳に登ると言っても過言ではない。

山頂は360度のパノラマビュー

茶臼岳山頂の大パノラマ
”茶臼岳山頂の大パノラマ”

茶臼岳の山頂は360度のパノラマビュー。関東平野を一望できる大絶景が登頂のご褒美として待っています。天候によって眼下に広がる雲海も見ることができ、その幻想的な風景に心を奪われます。

ロープウェイを利用すれば1時間もかからずにこの景色を拝むことができるので、多くの観光客や登山家から親しまれている理由がわかります。

こんな時はロープウェイが運休するので注意
  • 風が強い時
  • 雷が近づいてきた時
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大人料金で往復1,800円。ロープウェイならではの景色やガイドさんの解説が楽しめるので積極的な利用をオススメします。

備えあれば憂いなし、防寒対策は多めに!

茶臼岳で注意しなければならないのが「風」。特に茶臼岳〜剣ヶ峰の鞍部に位置する峰の茶屋付近は日本海側からの風が一気に吹き抜ける強風ポイントになっているので注意が必要です。

過去には強風によって行動不能となり低体温症を引き起こして死亡するといった悲惨な事故も発生しています。たとえ天気が良さそうでも雨風を防げるシェルや防寒着は必ず持って入山しましょう。

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僕は手袋を忘れてしまい手がしもやけ状態に…。防寒対策は多すぎるくらいがちょうどいいです。

紅葉のハイシーズンは渋滞に注意

駐車場は比較的多い方なのですが、紅葉シーズンは深夜から満車になってしまいます。駐車場までのルートはエスケープルートがなく、一度入り込んでしまうと大渋滞に巻き込まれ、5kmで1時間なんてこともあるそうです。紅葉シーズンは、時間に余裕を持って前乗りするぐらいの気持ちで臨みましょう。

\渋滞情報はこちらを必ずチェック/

”那須高原渋滞情報公式アカウント”
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僕が行った時は峠の茶屋駐車場は午前3時には満車でした。

那須岳(茶臼岳)のアクセス、駐車場

車でアクセスする場合

車のアクセス情報はこちら
”大丸(おおまる)駐車場”

峠の茶屋駐車場

那須岳(茶臼岳・朝日岳)の登山口に最も近い駐車場で、ロープウェイを使わずに登る方に一番おすすめ。

魅力
  • 登山口に一番近い
  • トイレ・食事処がある
注意点
  • ハイシーズンは早いと3自前に満車
  • 12月〜4月上旬は冬季閉鎖

公共交通機関でアクセスする場合

公共交通機関のアクセス情報はこちら

▶︎高速バスでお越しの方
那須温泉→路線バスにて70分(山麓駅行き)→那須ロープウェイ

▶︎JR新幹線でお越しの方
那須塩原→路線バスにて70分(山麓駅行き)→那須ロープウェイ

▶︎東北本線でお越しの方
黒磯→路線バスにて60分(山麓駅行き)→那須ロープウェイ

▶︎ アクセス情報(那須ロープウェイ公式HP )はこちら

那須岳(茶臼岳)の登山詳細

那須岳(茶臼岳)のオススメ登山ルート

那須岳の主要コースタイム距離
山頂駅・茶臼岳往復1:202.0km
峠の茶屋・茶臼岳往復2:514.9km
峠の茶屋・朝日岳・茶臼岳・山頂駅縦走3:315.5km
”YAMAPのモデルコースより引用”

山頂駅のある9合目から山頂まで40〜50分で登ることができます。「それでは歩き足りない!」という場合には峠の茶屋登山口から登り始め、朝日岳、茶臼岳を縦走するコースも定番です。

ただし毎年9月下旬~10月上旬は茶臼岳一帯が紅葉の最盛期。余裕があれば牛ヶ首〜姥ヶ平まで足を延ばすと、燃えるように広がる圧巻の紅葉を楽しむことができるのでおすすめです。

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コースバリエーションがとにかく豊富なので、季節や自分のレベルに合ったルートを選択するのも楽しみのひとつですね!

YAMAPの活動記録はこちら

爆風の茶臼岳⛰️風と樹氷と紅葉と🍁 / taku(詳細はプロフURLからブログへ)さんの茶臼岳(那須岳)の活動データ | YAMAP / ヤマップ
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YAMAPの活動記録も載せておきますので是非ご活用ください!

強風吹き荒ぶ試練の山

僕らは想像もしていなかった。茶臼岳の洗礼を受けることになるとは…。

2024年10月20日、栃木県の那須岳にきました。

登山口に一番近い峠の茶屋駐車場は3時に満車。ロープウェイからは少し離れますがなんとか大丸駐車場に停めることができました。

今日は紅葉真っ盛りの那須岳を存分に楽しむため、ロープウェイを使ったのんびりハイキングの予定です。

車道を縫うように整備された登山道を歩ってロープウェイ乗り場のある山麓駅を目指します。

「強風のためロープウェイ運休中です!」

思わず耳を疑うようなアナウンスが聞こえてきました。いや、冷静に考えてみれば昨夜から駐車場に止めた車が揺れるほどの強風。運休もやむなしか…。

急遽予定を変更し、登山口のある峠の茶屋方面を目指します。

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ロープウェイが使えれば9号目まで一気にワープできたはずなのに。

まだ登山口前にも関わらずこの絶景。山肌に散りばめられた紅葉のテクスチャーが美しすぎる。

”峠の茶屋”
”峠の茶屋登山口”

山麓駅から20分ほどで登山口のある峠の茶屋に到着。

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10月下旬で身を刺すような寒さ。入り口に貼られたきのこ汁の誘惑がヤバかったけどなんとか我慢。

しばらく眺望のない樹林帯歩きが続きますが、あたりを包み込む圧倒的紅葉の物量に心が弾みます。

ここで衝撃の事実が発覚!!

先行者のマダム

上は台風並みの爆風!氷の塊が飛んできてその場に立っていることすらできなかったわよ!!

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まじすか⁉︎だから早朝なのに次々と人が降りてくるんですね…。

先行者のマダム

上まで行けば諦めがつくから行けることまで行ってみな〜( ニッコリ

taku

ありがとうございます、頑張ります!泣

爆・風!!

樹林帯を抜け風を遮るものがなくなった途端、今まで体験したことがないような風に襲われました。

冗談抜きで何かにしがみ付いていないと吹き飛ばされるレベル。実際後から来たマダムが目の前で吹き飛ばされ登山道を転がり落ちていきました…。

引き返すことも考えましたが、小屋の方は晴れ始めていたのと、先行者を襲った氷のツブテはなかったので意を決して進むことに!

相変わらず風は強いですが、振り返るとそこには息を呑むような絶景。山肌を紅く染められた朝日岳の美しさたるや。

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これだけでも来てよかったと思えるほどの景色でした。

なんとか小屋に到着したものの中は鮨詰め状態。

”茶臼岳方面”
”朝日岳方面”

作戦会議の結果、朝日岳は危険と判断して茶臼岳を目指すことに!

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茶臼岳と剣ヶ峰の鞍部は風の通り道。歩っている人もいたけど本当に吹き飛ばされかけてて見てて肝を冷やすレベルだった…。

小屋から茶臼岳はこれまでの向かい風から追い風になるので比較的登りやすく感じます。もちろん油断はできませんけど。

そして何よりも寒い‼︎

そりゃそうだよ、木が凍ってるんだもん。そして何よりも手袋を忘れたのが痛すぎる…。

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後で見たら手の皺がなくなるほど腫れ上がってました。くれぐれも防寒対策は万全に!

ただあたり一面が白銀に染まっていく様はとても幻想的。粘った甲斐あって次第に青空も顔を覗かせてきました。

山頂手前のお鉢周り。火口跡をぐるっと周りながら山頂を目指します。

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右回り、左回りお好きな方へ。

ここまできたら山頂は目と鼻の先!青空のおかげで心なしかここまで重かった足取りも軽くなりますね。

茶臼岳山頂〜牛ヶ首

午前11時22分、茶臼岳山頂へ到着。

ここまでの所要時間なんと4時間弱!標準CTが1.5時間なので倍以上かかりました……恐るべし茶臼岳の強風。

茶臼岳山頂の大パノラマ

何度も引き返そうと思いましたが諦めなくてよかった。山頂から見える景色もひとしおです。

山頂はご覧の通りの絶景。ただし風を遮るようなものがないので休憩には向きません。ロープウェイ山麓駅方面へ一旦標高を下げた後、今回はお目当ての紅葉を見るために牛ヶ首方面へ向かいます。

降りている途中で気づいたのですが、風もだいぶ弱まったようでロープウェイが再開していました。朝イチの状況によってはロープウェイの再開に賭けるのもありかも。それぐらい強風時はしんどい。

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スカした顔でのぼりやがって!

そして山麓駅〜牛ヶ首までの道はすごく気持ちがいい。山肌を這うようにすーっと伸びた道がしばらく続きますが、こんなに穏やかな道ならどこまでだって歩けちゃいそう。

紅葉も素晴らしいのひとこと。こんなにも一面に広がる紅葉を見るのは初めてでついつい足が止まってしまいます。

牛ヶ首〜姥ヶ平

午後0時30分、茶臼岳山頂から1時間ちょっとで牛ヶ首へ到着。

牛ヶ首から先ほどまでいた茶臼岳を望むことができます。写真左のトラバースするルートは朝通った避難小屋へと繋がっています。

牛ヶ首から姥ヶ平までは約20分。往復2kmほどですが標高差があるピストンなので注意。

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上から眺めるだけで十分綺麗ですが、また違った見え方が楽しめるのでせっかくなら足をのばしてみることをおすすめします。

姥ヶ平(ひょうたん池)〜ロープウェイ

午後0時55分、姥ヶ平へ到着。

紅葉とセットで楽しむ茶臼岳はこの時期ならでは。朝の悪天候など知らん顔な青空と茶臼岳。

10分ほど進んだ先に瓢箪(ひょうたん)池と呼ばれる見どころスポットがあるそうなのでそこを目指します。木道が整備されていますが、幅が狭く人の往来があるので落ちないように気をつけていきましょう。

瓢箪池越しに望む茶臼岳。風がなければ綺麗な逆さ茶臼岳も見られるそうですが今回はお預け。

相棒のハギーワギーと茶臼岳をパシャリ。

瓢箪池からロープウェイ山頂駅までは途中まで来た道をひたすら引き返します。

登山も終盤なので登りはきついですが振り返ると絶景です。

牛ヶ首まで戻ってきました。こちらへ進むと硫黄の噴気孔がたくさんあって蒸気が噴き出している様子も見られるそうなのですが今回は時間がないので行けず。

ここまで来ればあとはなだらかな道を戻りながら山頂駅へと進むだけです。

往路でも見た景色ですが、夕日に照らされてより一層その輝きを増しています。

燃えるように広がる紅葉。これが見れただけで前半の辛さも報われた気がします。あとはのんびりとロープウェイ山頂駅を目指すだけです。

ロープウェイ山頂駅までくると登山客よりも観光客が目立ちます。

ロープウェイは片道1,200円。ちょっと高いけど絶対使った方が楽です!

ロープウェイの窓から夕日に染められた朝日岳が。ガイドさんの解説付きなので色々聞けて面白いですよ。

まとめ

今回は栃木県の最北端に位置する那須連山の主峰「茶臼岳」に登り、華やかに色づいた紅葉は息を呑む美しさでした! 

那須岳登山の登山シーズンは5月下旬から10月いっぱい。冬期の雪山登山も人気ですがしっかりとした雪山装備が必須になるので初心者にはおすすめできません。

多くの花や高山植物が見られる春〜夏、そして圧巻の紅葉が楽しめる秋は初心者でも登りやすいので是非足を運んでみてください!

\今回使用した道具はこちら/

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この記事を書いた人

1994年生まれ。
埼玉県秩父市在住。
自然溢れる秩父で趣味の「釣り」「キャンプ」「登山」など一年中アウトドアを楽しんでおります。
秩父周辺で楽しめるアウトドアの紹介や、お気に入りのギアレビューなどをお送りするコンテンツになっております。
皆様のアウトドアライフの参考になれるような記事作成を目指していきます。

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